(前編からのつづき)
例えば、同規模、同業種などの会社間で共通して見られるミスがある場合などには、注意喚起するための書類を送付しております。これは、ミスを事前に防ぐことによって、税務調査件数の減少をカバーしようとするものです。
ちなみに、税務調査件数は減っているものの、税務調査1件当たりの「成果」はむしろ増加しております。
税務調査による法人税の追徴税額は、ここ5年間で減少傾向となっておりますが、2012事務年度の追徴税額は、前年度に比べて3.6%減とほとんど変わっておりません。
逆に、税務調査1件当たりの追徴税額は3割増となっており、不正1件あたりの不正所得金額などは過去最高を記録しております。
国税庁によりますと、「国税通則法改正の影響による税務調査件数の減少を見込んで、税務調査対象の絞り込みの段階で大口悪質なものを厳選した」とのことです。
税務調査件数が減っているとはいえ、これまでどおり万全の態勢を整えておくことはいうまでもありません。
(注意)
上記の記載内容は、平成26年2月22日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。
国税庁のまとめによりますと、2012事務年度(2012年7月~2013年6月)に行われました法人税務調査件数は、9万3千件で前年の約3割減少し、実調率(申告件数に対する調査件数の割合)は3.1%で、前事務年度の4.3%から1ポイント以上落ちております。
この背景には、公務員の定数削減により調査官の数が減少傾向にあるところへ加えて、国税通則法改正により、2013年1月から税務調査手続きが大幅に見直され、調査官たちが対応に追われていることが要因だとみられております。
もちろん、あくまで単純計算による数字上の話ですので、過去に大口の申告漏れを指摘された会社などは、継続管理の対象となって頻繁に調査が入っております。
しかし、国税庁では、この「3割減」を重く受け止め、対応策として「情報収集や分析機能の充実、実地調査以外の接触方法の活用も積極的に進めていく」としております。
ここでいう「実地調査以外の接触方法」の一つに挙げられているのが書面照会です。
(後編へつづく)
(注意)
上記の記載内容は、平成26年2月22日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。
◆高齢化する経営者年齢
ここ20年で中小企業の経営者の平均年齢は58歳となり、6歳近く上昇しています。高齢化が進む中であっても事業承継は、経営者にとって遠い将来のこと、経営者の影響力を維持したい、死亡という事を連想させる等という理由で先送りにしがちですが、地域経済や雇用維持の面からも極めて重要な問題であり、時間をかけて準備する必要があるでしょう。
◆承継計画を考える
事業承継を段階的に行うためには計画が必要ですが、資金や相続、税金等の面と後継者候補に関する面とがあります。最初に会社を取り巻く状況を正確に把握して、中長期目標や経営理念を後継者と共有していく必要があります。社員に後継者を知らせる状況になれば、どのくらいの期間で承継するのかその間の予定を発表して進めます。後継者教育の面と株式や財産の分配、納税、資金調達等、両面を並行して順次行います。まずは顧問税理士に相談してみましょう。
◆後継者を選ぶには
事業承継には、親族に承継させたり、社内の役員・従業員に承継させたり、自社株を他社へ売却・譲渡する場合もあり、会社の現状、後継者の状況を踏まえて選びます。
ア、親族・社内に後継者がいる場合
後継者候補に親族を考えるのは最も多いと思いますが、親族の中でも子供が承継することが一番多いでしょう。子に経営者としての資質や自覚があれば、関係者の理解も得やすいものと思います。資質や自覚が初めから備わっていなくとも教育により高めていく事もできます。
イ、親族以外の候補者
後継者として親族に適切な人がいない場合は、事業をよく知っている自社やお店で働いている人の中から後継者を探すというのも一つの方法です。共同経営者、専務取締役、優秀な若手管理職、工場長等が考えられます。又、取引先や金融機関から後継者を招く時は、外部の人は社内基盤が無いため従業員の反発も予想されるので慎重な選定が必要です。
4/10
●3月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付
4/15
●給与支払報告に係る給与所得者異動届出(市町村長へ)
4/30
●2月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
●2月、5月、8月、11月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●8月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
●法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が400万円超の5月、8月、11月決算法人の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の1月、2月決算法人を除く法人の1月ごとの中間申告(12月決算法人は2ヶ月分)<消費税・地方消費税>
●公共法人等の道府県民税及び市町村民税均等割の申告
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○固定資産課税台帳の縦覧期間
(4月1日から20日又は最初の固定資産税の納期限のいずれか遅い日以後の日までの期間)
○固定資産課税台帳への登録価格の審査の申出の期間(市町村が固定資産の価格を登録したことを公示した日から納税通知書の交付を受けた日後60日までの期間等)
○軽自動車税の納付
○固定資産税(都市計画税)の第1期分の納付
平成24年4月1日以後に開始する事業年度から、復興特別法人税が法人のその年度の法人税額の10%相当額付加されていますが、当初平成27年3月31日を含む事業年度までとされていた課税期間が1年前倒しで終了することになります。
したがって、復興特別法人税が課されるのは、3月決算法人では、平成26年3月期まで、9月決算法人では、平成26年9月期までとなります。
なお、復興特別法人税の課税期間終了後、法人が各事業年度において利子および配当等に課される復興特別所得税の額は、各事業年度において利子および配当等に課される所得税の額と合わせて、各事業年度の法人税の額から控除できる仕組みに改められ、復興特別所得税の額で法人税の額から控除しきれなかった金額があるときは、その金額は還付されます。